いよいよ実際に不動産会社に行って物件の内覧をしていきましょう。
どの不動産会社に行くかですが、まずは「ポータルサイトの使い方①、②、③」で見つけた気になる物件を扱っている会社へ行くのが良いでしょう。できれば、お店の雰囲気などもポータルサイト上で見ておきましょう。
ちなみに「ポータルサイトなんか見てられるかー!いきなり不動産会社へ行って聞けばいいやん!」って考え方も分かるんですけど、不動産会社のいいようにされる可能性がUPしてしまうので気を付けましょう。事前準備をした中で気になる物件が複数ある状態で不動産会社に行くことで、不動産会社側は「あ、このお客さんは結構調べてきているな」と気づきます。この気づかせる行為が結構重要なんです。
なぜなら、それぞれの不動産会社には”この物件で契約したい”という不動産会社側に都合の良い物件というのが存在します。もちろん、不動産会社の都合のいい物件と自分の気に入る物件がマッチする場合は全然問題ないんですけど、本当はもっといい物件があるのに別の物件で契約するなんてもったいないので、ぜひポータルサイトでの事前チェックをお願いします。
それにポータルサイトで調べた物件を見せることで、不動産会社側も「このお客さんはこういう物件が良いのかな?」と考えるので意思の疎通にも役立ちます。
最後に、不動産会社は複数の会社を回ることを強くオススメします。個人的には2社がベストと思っていますが、時間に余裕があれば3社回っても良いと思います。詳しくは別の記事で説明しますが、これも不動産会社のいいなりにならないという点で大きなポイントです。
それでは今回は実際の不動産会社での受付~内覧に行く前までの手続きの流れの中で注意するポイントを見ていきましょう^^
不動産会社での受付の流れ
- アンケート記入
- ヒアリング
- 物件提案
- 内覧物件の選定
アンケート記入時の注意ポイント
不動産会社に入るとまずアンケートの記入を促されると思います。
このアンケートなんですけど、私が勤務していた時には適当に記入したり、記入自体を拒んだり、個人情報の部分を濁したりするお客さんがよくおられました。まず大前提として、きっちりと記入した方が良いです。
個人情報の部分があったり記入箇所が多かったりでめんどくせーって気持ちも分かりますけど、そもそも物件を契約しようと思ってきてるんですよね?実際に契約することになれば、親族の情報だったり会社の情報、年収などいろんな情報を記入しないといけなくなるのに最初だけお茶を濁してもしょうがないです。
「契約しようとは思ってなくて情報収集だけやねん!」って方は不動産会社からすると「ただただ時間を浪費させられるだけの迷惑なお客さん」なので、ここはしっかりと探しているという事をアピールするためにも自分の情報や希望をちゃんと記入しましょう。不動産会社はこのアンケートを元にして物件を提案していくので、正確に記入されていればされているほどニーズに応えた物件が出てくるはずです。
もし実際に、情報収集だけが目的で不動産会社に行こうと思ってるならポータルサイトで十分な情報量なので、それこそわざわざ訪問する時間がもったいないですよ^^
ちなみに全部記入したからって「物件契約するまで追い詰めたるでー!」なんて不動産会社は令和に入ったこの時代にはほぼ絶滅していますから、ある程度安心してもらって問題ないと思います。(昔はありましたけどね)。退店後の営業がめちゃくちゃしつこくて嫌だったら「もう他で契約しました。」で一発シャットアウトできます(笑)
ヒアリング
希望条件は素直に伝えよう
アンケートを書き終えると不動産会社の営業マンからのヒアリングが始まります。アンケートの内容をもとに色々と質問を投げてくると思いますので、全部正直に答えてもらってOKです。
もし他の不動産会社を既に訪問していた場合も、すべてOPENに回答しましょう。なぜなら営業マンは他の不動産会社が提案した物件に負けない物件を出す必要があるので、そこを目指して頑張ってくれるからです。
また、自分がポータルサイトで見つけた気になる物件についても営業マンに伝えて空いているかどうかの確認をしましょう。ちなみに、賃貸物件に関してはどの不動産会社でも同一の物件を扱っている事が多いですので、他社が掲載していた物件の事も話して問題ありません。(オープン物件とクローズ物件というのがありますが、これは別でお伝えします)
ここではできるだけ希望の条件を伝えて営業マンと自分の考えを統一していくことが重要です^^
物件提案ってどんな感じ?
社交辞令はいりません
ヒアリングしていくのと並行して、もしくはヒアリングが終わると営業マンがこんなのどうですか?と物件資料を提案してくると思いますが、変に気を使って「良いですねー」なんて社交辞令はいりません。
不動産会社は基本的にオーナーではないんで、「この物件間取りが変やから嫌です!」とか「古すぎて無理です!」って言われても全く気にしないので、思っている事をどんどん言っていきましょう。
全部がダメ!なんて物件は存在しないので、ここは良いけどここがダメ、これはかなり気になるなどストレートに意見をいう事で営業マンは物件の提案がしやすくなり、色んな物件資料を出してくれると思います。
基本的に営業マンはどの物件が気に入ってもらえるかを想像しながら手探りで物件資料を出していきますので、純粋に自分の希望に合っているかどうかを伝えるのがベストです。
提案が少ない場合は要注意
ちなみに、あまりにも提案してくれる物件が少ない場合は営業マンが自分の都合のいい物件で決めようとしているか、希望の条件が難しすぎるかのいずれかだと思われます。
ポータルサイトで検索した際に出てきた物件を紹介してくれない場合は「何らかの不動産会社の意図」が物件提案の中で出てきていると思いますので注意しましょう。
本サイトを読んでいただいた方であれば、ポータルサイト上で複数気になる物件を見つけていると思いますので、そのすべてが「申込みが入りました」なんて言われた場合はかなり怪しいです。
(ただし賃貸物件は1日単位で入居・退去があるものですので、ポータルサイトで検索してから時間をおかずに訪問している事が前提です)
「お客さんの条件には合うけど、不動産会社の利益が少ない」という物件も存在しますので、ここで本当に自分の希望に最も近い物件を出してもらうための下準備が「ポータルサイトでの情報収集」なんですね。
営業マンの言う物件のオススメ・マイナスポイントを疑おう
何度も言いますが、不動産会社の営業マンには「自社の利益が大きい物件で契約したい」という大前提があります。
そのため、利益が少ない物件に関してはできるだけマイナスポイントを伝えて候補から外していきたいという思惑が生まれてきます。不動産会社の言い回しの違いについて例を挙げてみたいと思います。

営業マンのトーク例①:築2年 木造1ルーム 南向き 駅徒歩5分
【契約したい場合】
・新しい建物なんで木造でも昔と比べるとかなり音は響きにくいですよ!
・ものすごく日当たりが良いから冬でも暖かいしおススメです!
・追い焚き機能がついている物件は希少ですからね!
【契約したくない場合】
・新しい建物ですけど木造なんでやっぱりどうしても音は響きますよね。。。
・日当たりは良いですよ!そもそも昼間は仕事で家にいないからあまり関係ないですけど(笑)
・追い焚き機能って一人暮らしやったら使わないですよ。
営業マンのトーク例②:築25年 鉄筋コンクリート造2LDK 西向き 駅徒歩15分
【契約したい場合】
・少し築年数は経ってますけど、鉄筋コンクリート造でしっかりとしていて音も響きにくいですよ
・西向きですけど前に建物がないんで日当たりも悪くないです
・駅徒歩15分の住宅街で環境もいいですよ!
【契約したくない場合】
・鉄筋コンクリート造でも防音は完璧ではないですね。賃貸ですし古いので音はある程度響きますよ。
・西向きは夏になると西日でかなり暑くなるんで、そこは我慢してもらうところになりますね。
・駅までは結構距離あるんで利便性はちょっと悪いですね。通勤は電車ですか?
どうですか?どちらももっともな事を言ってますけど、この物件で契約したいのかしたくないのかで言い回しは変わってますよね。これを見てどっちも”確かに!”って思ってしまった人は騙されやすいので要注意です(笑)
どの話も別にウソをついている訳ではありませんから、ちゃんと自分の価値観で物事を判断しないと
不動産会社の誘導に惑わされてしまうので気を付けましょうというお話です^^
内覧する物件を決めよう!
物件提案が出そろったら、次は自然と物件を見に行く流れになっているはずです。
気になる物件がいくつ出てきているかは人それぞれだと思いますが、内覧する数は大体3物件程度が良いと思います。
これは、多すぎると物件の立地や部屋の内装が覚えきれなくなってきますし、逆に少なすぎると比較対象がなく決めづらいからです。
90点が目安
実際に内覧に行く前に、一つとても大事な注意点です。
満足度100点の物件を探すのは本当に難しいです。というか残念ながらほぼ不可能です。
賃貸物件は「場所」「物件」「家賃」の3つが大きな条件になってきますが、賃貸オーナーも営利目的で賃貸物件の運営をしていますので、「場所」も「物件」もピカイチなら「家賃」もやっぱり高いですし、逆に「家賃」も「物件」も満足なら「場所」は不便な立地になるでしょう。
これは「ポータルサイトの使い方」で、ある程度自分の希望条件が既に分かっている方は大丈夫だと思うのですが、そうでない場合は注意が必要です。ちなみに私も現在賃貸物件に住んでいますが、満足度は90点くらいですけど十分だと思ってます^^
希望条件をはっきりと決めた上で、自分が何を一番重視しているか、妥協できる部分はどこでどれくらいまで譲歩できるのか、を考えていくことが大切です。
100点の物件を目指して探してしまうと、全然見つからずにずーっと引越しできないなんてケースになってしまったり、90点の物件で決意しきれずに逃したあげく70点の物件で契約することになってしまったりなんて事になりがちですので注意しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?不動産会社の怖い部分が少しでてきましたよね(笑)
まあでも騙されて契約した結果、「住んだ後も満足できている」のであれば全く問題はありませんので、今回は不動産会社がそれぞれの物件に対して意図をもった上でお客さんに説明しているんだよ、というところを理解していただければ十分なので疑心暗鬼になる必要はありません^^
ただ、自分がポータルサイトで探した物件が実際に不動産会社に行ってみると一つも出てこなかった場合はかなり怪しい不動産会社だと言えますので、このケースに関しては身構えた方が良いかもしれません。
ちなみに成約済みの物件情報をポータルサイトに掲載し続けるのは法律上もポータルサイトの規約上も違法行為・違反行為にあたりますので、いつまで経ってもその物件が掲載されているようであれば間違いなくおとり広告、もしくは意図的に物件を隠されたのいずれかになります。
次回は内覧する際の注意点について書く予定にしています。
それでは最後までありがとうございました^^
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