ずっと空き家になっている生家を賃家にしたい、急に転勤になったけどいずれ戻ってくるつもりだからその間だけでも貸したいという方。今回はこんな方に向けた内容になっています。
不動産投資として物件を購入して運用したいとか、土地が余っているから賃貸物件を立てて相続税対策をしたいという方はまた別の記事を書きますのでそちらをご覧ください^^
家を貸す時ってどういう風に手続きを進めるか全部理解してて説明できるって方いらっしゃいますか?たぶんほとんどの方はどうすれば良いか分からないから不動産会社に相談しようってなりますよね。
結論からいうと、不動産会社に相談に行くこと自体は正解!です。
費用を抑えたいなどの事情で、個人間で貸し借りをすることは違法ではありませんが、トラブルが発生した時にものすごく面倒な事になる可能性が高いからです。
個人間の貸し借りはトラブル発生のもとになるので不動産会社へ依頼するのがベターです。
ですので不動産会社を間に挟むのは個人的には大賛成なのですが、不動産会社へ相談に行く前にぜひ理解しておいてほしい事があります。
それは、家を人に貸すというのは”借りてくれた人に対して責任が発生する”という事です。
一般に家を貸すってことでイメージするのは、毎月定期的にお金が入ってくるからそのお金をローン返済に使える、とか貯蓄に回せるわーとかって感じだと思いますが、賃貸物件のオーナーには借りてくれた人が快適に生活できる環境を維持する義務がある、という理解が抜けている方がすごく多いです。
不動産会社からすると賃貸物件が増えるのはメリットなので貸しに出すメリットを強調するのが普通ですが、もちろんデメリットもありますし、貸す側も諸費用を準備する必要があります。
では、今回は家を貸す時にはどういう費用が発生するのかを説明しますね^^
借りてくれる人の生活を快適に維持してあげる必要があります。
家を貸す時にかかる初期費用
家を貸す時にはまず先行投資が必要です。
節約できるポイントなども詳しく説明しますのでぜひ最後まで読んでリフォーム会社や不動産会社に過剰に搾取されないようにしてください。
ここで騙されている人はものすごーく多いです
不動産会社もリフォーム会社引っ越し会社も営利企業なので利益を得るのは当然のことですから、きちんとした料金を支払ってお互い気持ちよく取引をしてください。
世の中、悪い会社も多いですが良い会社も多いですから、ちゃんとしてくれる会社を探しましょう^^
家を貸す時に先行投資として支払う必要のある費用は下の2つです。
- リフォーム費用
- 不動産会社へ支払う手数料(広告費)
ちなみにリフォーム費用は募集開始前に発生し、広告費は契約決定時に発生する費用です。
リフォーム費用は自腹で支払う準備が必要ですので、次に記載する費用が支払えるかどうかをまず検討してみて下さい!
リフォーム費用ってどれくらい?
リフォーム費用がどれくらいかかるかっていうと、家の大きさと今までの自身の使い方によって数万円から数十万円まで幅がでてしまうので一般的に必須と言われる費用をお伝えしますね。
ハウスクリーニング
家の大きさによってかなり違ってくるんですが、基本的に数万円~10万円前後と思ってください。
目安は部屋数×3万円くらいでしょうか。不動産会社では”洗い(あらい)”と呼んだりします。
畳表替え
こちらは畳数×4000~5000円程度が目安です。
もちろんもっと高額な畳もありますが、賃貸で出す場合はそんなに高額な畳を使用する必要はありません。
クロス張替え
こちらは㎡(1m×1m)あたり1000円程度が相場です。
1000円より遥かに高い金額で設定しているお店もあるので、リフォーム見積もりの際は絶対に㎡あたりの単価をチェックしましょう!
私の知る限りは最高値が1800円、最安値が700円と大きく差がありました。
(㎡あたりの値段ですので、仮に50㎡張り替えるとすると90000円と35000円の差です)
私は出会ったことがないですが㎡数をごまかしてくる会社も存在するようなので注意してください。
クロス代金はリフォームの会社によって大きく差がでる部分で、なおかつどのリフォーム会社が対応しても出来栄えはほとんど変わらないので極力安い会社を探しましょう!
こちらも畳と同様で高額な商品を使う必要はありませんので、商品は一番安いもので十分です。
ちなみにクロス自体の仕入れ値は400円ほどですが、自分で貼るのはかなり難しいのでプロに依頼した方が無難です。
もし、汚れが少なく破れもない場合はクロス用ペンキなどで代用も可能です。
プロに頼んでも対応してくれると思いますが、ペンキであれば器用な人はトライしてみてもよいかもしれません。
費用は格段に抑えられます。ちなみに私のように超絶不器用な人は諦めましょう(笑)
リフォーム費用まとめ
大体のケースではここまでのリフォームで十分賃貸物件として貸すことができるラインになると思いますが、設備が壊れているケースや、長年空き家でおいていた物件などはもっとたくさんリフォームをしないといけないかもしれません。
また、トイレや洗面所がCF(クッションフロア)の家の場合はコチラも費用が少額で見栄えが良くなりますのでおススメです。(大体㎡単価2000円程度が目安です)
ここはオーナーになるために欠かすことのできない必要経費と捉えて頑張りましょう!
借りる側から見て「素人が掃除だけした物件」と「ちゃんとリフォームしている物件」のどちらが魅力的かって話です。
賃貸では魅力的な物件・魅力的な募集条件であることが最も大切な要素になります。
せっかく賃貸に出そう!と思って不動産会社に依頼しても、入居希望者が現れなかったら1円も収入にはなりません。
魅力的じゃない物件は契約になりにくい→不動産会社も力を入れてくれない→空き家の時間が長くなってくる→埃がたまり臭いが発生する→もっと契約になりにくくなる、の負のスパイラルに入ってしまう前に「リフォームしない」で費用を抑えるのではなくて、ぜひ「費用を抑えた適正なリフォーム」をしてください^^
不動産会社に支払う手数料っていくらなの?
自分がオーナーとして賃貸物件の借主探しを不動産会社にお願いする場合、オーナー側も不動産会社に手数料を支払う必要があります。
これは「仲介手数料」として支払うこともありますが、基本的には「広告費(広告料)」という費目で支払うのが一般的です。どういう費用でいくらぐらいのものなのか見ていきましょう^^
仲介手数料、広告費ってどういうものなのかを理解しましょう!
仲介手数料って
仲介手数料は文字通りですが、不動産会社が仲介をすることによって得る手数料です。
ちなみに、「仲介:直接話し合うことの困難な両者の間に入って話をまとめること。」とGoogle先生は言っています(笑)
この仲介手数料に関しては宅地建物取引業法で、「借主・貸主の双方から家賃の0.5ヶ月分(+消費税)ずつまで」と不動産会社の得られる報酬が制限されています。また、特例として「双方の同意がある場合はいづれか片方のみから家賃の1ヶ月分(+消費税)まで」を仲介手数料として受け取ることができるとなっています。
少しややこしいですが簡単に言うと、「不動産会社が得られる仲介手数料はMAXで家賃の1ヶ月分で、その負担割合は調整できる」という事です。
ですので、仮に「借主から家賃の1ヶ月分の仲介手数料を不動産会社が得た」というケースでは、不動産会社は貸主に仲介手数料を全く請求できないということになります。
実際に不動産会社から貸主に対して仲介手数料を請求する事はほとんどありません。
でも仮にこの法律通り、不動産会社が1契約につき家賃の1ヶ月分しか報酬が得られなく、仲介手数料が収益の全てだ!となってしまうと、賃貸をメインで取り扱っている不動産会社はおそらくほぼ全社が廃業することになってしまいます。
そこで貸主側の負担として発生するのが広告費(広告料)です。
1契約で家賃1か月分しか報酬得られへんかったらウチ潰れてしまうわ!
別で貰わんとやっていけません(笑)
広告費(広告料)ってなに?どれくらい?
不動産会社が貸主からいただく報酬にあたるのが「広告費(広告料)」です。
これもその名の通り、貸主から依頼された物件の借主を募集するにあたって、ポータルサイトに掲載したり、物件資料を作成したり、チラシを作成したりするための費用(という名目)になっています。
広告費(広告料)の相場は一般的に家賃の1ヶ月分~2ヶ月分と言われますが、実際にはタワーマンションなどの高額な物件であれば0.5ヶ月分、ものすごく古い長屋で家賃の安い物件などであれば3ヶ月分、稀にずーっと空き家で困っている物件などでは5ヶ月分だったりとかなり差があります。
なので一概にいくらが適正です、という目安はないです。
ただ、間違いないのは広告費(広告料)が高額であればあるほど不動産会社は借主を斡旋しようと頑張るという事です。
そのため、「広告費(広告料)をいくらに設定するか」は、「家賃をいくらに設定するか」と同じで募集条件の一つとしてとらえる必要があります。
この募集条件の決め方とポイントに関してはまた改めて記事を書いてそちらで詳しく説明します。
今は最初に不動産会社に広告費(広告料)を支払う必要があって、目安は1~2ヶ月分なんだ。というポイントだけ理解してもらえたらバッチリです^^
広告費は貸主の費用負担が発生する部分ですが、支払う時期は”契約時”が一般的です。
ですので、契約時にもらえる”礼金”と同額以下にすると実際の費用負担は無くなります。
初期費用まとめ
いかがだったでしょうか?
家を貸す際の契約前にかかる費用はリフォーム費用と広告料がありますが、大きく負担になるのはリフォーム費用になります。
広告料は原則、礼金と相殺できるような条件設定を考えましょう!
また自分が住んでいる家から引越して貸しに出すという場合は、別途で”引越し代”と”新居にかかる費用”も必要になりますのでそちらも必要経費と考える必要がありますね。
今回はこれで以上となります。
最後までありがとうございました!
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