家を貸す時のポイントとリスク

貸したい

不動産投資として戸建てやマンションを購入して家を貸したり、急な転勤や家庭の事情で空き家となった家を貸したり。

家を貸すケースは人によって様々だと思いますが、ポイントとリスクについてちゃんと理解した上で貸しに出さないとちゃんと利益が取れなくなってしまったり、トラブル対応で精神的に参ってしまう可能性があります。

しっかりと勉強をして健全な賃貸経営をしていきましょう!

家を貸す時のポイント!

家を貸す目的は基本的に「家賃をもらうため」ですが、目的を達成するための費用を必要以上にケチると、結果として損をする可能性が圧倒的に高くなります。

また、不動産会社の言いなりに契約してしまうと損をしてしまう可能性のあるポイントについても合わせてお伝えしますが

適切に(先行)投資をして、その対価として家賃がもらえる

という図式をしっかりと理解しましょう!というのが一番のポイントです^^

リフォームは超重要!

以前の記事でも説明しましたが、契約が決まる前・決まった時に、貸主側で支払うことになる費用が次の3つのです。

  • リフォーム費用
  • 広告料、仲介手数料
  • 引越し費用(自身が引越す場合のみ)

今回はこの中でも特に重要なリフォームについてのお話です。

リフォーム費用については極力安く抑えたくなる気持ちは分かりますが、下の3つの理由からしっかりとリフォームする事をおススメします。

・入居者が早く見つかる可能性がUPする
・入居者の満足度があがり長期入居に繋がる

お金を使いたくない気持ちはホンマにめちゃくちゃ分かるけど、リフォームは必須!
”リフォームをしない”じゃなくて”適切にリフォームをする”がポイント!

入居者が早く見つかる意味

入居者が早く見つかるメリットの中で一番大きいのは「早く家賃収入が発生する」ということです。
早く入居希望者を見つける為にリフォームが必要となる理由は、大きく分けて2つ。

リフォームをきちんとしている物件が入居者に気に入ってもらいやすいというのが1つ目の理由。
2つ目の理由は不動産会社が「きちんとリフォームされている、入居者が気に入りそうな物件」を優先して紹介していくからです。

不動産会社は契約にならないと報酬がもらえない仕組みになっていますので、当然契約になりそうな物件を集中して紹介していきます。

しっかりとリフォームをして入居者・不動産会社の両方に向けてアピールしていきましょう^^

めちゃくちゃ綺麗にリフォームしてあるやん!すぐに広告作って募集かけるで!!


ちなみに仮に家賃10万円で募集をしている場合、入居希望者が見つかるのが1ヶ月遅れるごとに10万円の損失ですから、これを1日で割ると約3300円。入居者が決まるまでの間ずっと約3300円の見込み利益の損失が発生しています。

リフォームをしない場合よりも3ヶ月早く入居希望者が見つかれば20万円リフォーム費用を支払っていたとしてもプラスが出ますよね!

また、お金の面とは別になりますが入居者がずっと見つからないのは精神衛生上けっこうキツイです。

幸いなことに、一戸建ての賃貸や分譲マンションの賃貸は全国的に需要が高いのでちゃんとリフォームをして適切な条件設定をすれば割と早く入居希望者が見つかる可能性が高いので頑張りましょう^^

入居者が見つからへんまま半年経ったけど、需要ないんかなー。凹む。。。

長期入居に繋がる

リフォームをしっかりとして綺麗な状態で住んでいる、というのは「入居者の満足度UP」になりますので結果として長期入居に繋がります。

空き部屋になってしまうと次の入居者が見つかるまでの期間、家賃収入が無くなりますし、次に募集するにも改めてリフォーム代や広告費を支払う必要があります。

また、建物が古くなればなるほど家賃は下げないと入居者が見つからなくなりますので、次の募集では現在の家賃よりも値段を下げる必要があるかもしれません。

長期入居にはメリットしかありませんので、ぜひ長く住んでもらえる環境づくりを心がけましょう。

この部屋めっちゃ気に入ってるから長く住めたらいいなー

入居後の設備トラブル

入居後の設備トラブルは入居者にとってかなりのストレスになります。

長く家賃を支払ってもらうためにも事前にしっかりとリフォーム会社に見ておいてもらう事と、適切なリフォームを省かずに事前に対応しておく事で設備トラブルを極力少なくすることができます。

貸主側も予期せぬ出費を抑えられますし、入居者側も快適に過ごせるしWIN WINな関係になれます。

また、入居者にとって”良い大家さん”になる事が賃貸を経営する上で最も重要ですので、万一のトラブル発生時には早急に対応してあげる準備も必要です。

設備トラブルを防止するための投資と設備トラブル発生時の投資は重要な必要経費だと考えましょう!

うわー、お湯がでーへん!やばい!!

ホンマか!ごめんなー。
今すぐ修理行かせるわ!

オーナー、マジで神やわ。

家賃保証会社の加入は必須

1995年に日本賃貸保証株式会社が始めたと言われてるこの家賃保証というサービスは、現在では賃貸契約に必須のサービスへと発展しています。

具体的には、入居者が毎月の家賃や退去時修繕費を支払わない時に立替て支払ってくれるというサービスになります。

オーナーにとってデメリットのないサービスですので、一部の超大手企業(プライム上場企業など)が借主となる場合を除いて必ず家賃保証会社には加入してもらうようにしておきましょう。

費用も入居者負担やし、オーナーにとって家賃保証会社は神

個人の入居者が家賃保証会社を外してほしいという場合は、初期費用を極限まで抑えたい(お金がない)、家賃保証会社の審査が通らない異常なまでにプライドが高い入居者、のいずれかに該当しますので、後々のトラブルも考えて入居を断ってしまってOKです。

家賃保証会社も大きい会社から小さい会社まで沢山ありますが、その選び方や特徴についてはまた別で記事を書きますのでそちらを参考に選んでもらえると良いかと思います。

また、何も言わなければ不動産会社が家賃保証会社を指定してくると思いますが、サービスの内容が会社によって異なりますのでしっかりと違いを勉強して自身の希望の家賃保証会社を利用してもらえるように不動産会社と交渉することをおススメします。

保証会社は賃貸経営をする上でめちゃくちゃ重要な要素なのでしっかり勉強しましょう!

少額短期保険の加入も必須

こちらは入居者が故意・もしくは過失で家を傷つけてしまったり、隣接住戸へ損害を与えてしまった時のための保険になります。

家賃保証会社とは違って、この保険に加入してくださいと指定することはできませんので、借家人賠償保険付きの保険の加入を必須とする内容の特約を賃貸借契約に記載するように不動産会社に依頼すると良いです。

保険に関しては1年に1度や2年に1度の更新が必要となる商品が主流ですが、入居者が更新を行わないケースも想定して「月額タイプ」の保険に加入してもらう事を個人的にはオススメします。

ただし、不動産会社によっては月額タイプの保険の取り扱いがないケースが多いですし、そもそも保険会社を指定する事もできませんので、あくまでも参考程度といったところになります。

保険を指定することはできないので、保険加入を契約書上で義務付けるところまでがオーナーにできる予防線です。

賃貸経営のリスク

賃貸経営をする上でリスクとなる事があります。
しっかりとリスクを把握して対策をしたうえで、万一のトラブル発生時にも備えておく必要があります。
実際には人間生きていると何が起こるか分からないので全てを想定して対応しておくことは難しいですが、今回はよくある次の4つのトラブルケースについて説明していきます。

  • 部屋(家)がとても汚くなる
  • 急な出費が発生する
  • いつ退去するか分からない
  • 退去時の修繕費の合意が取れない

リスクをゼロにすることはできませんが、しっかりと自分が許容できる範囲のリスクかどうかを考えておきましょう

部屋(家)が汚くなる

一戸建てや分譲マンションを貸している場合、いつか貸している物件に戻って住もうと思っている方もたくさんいらっしゃると思います。
そんな方にとっては特にこちらのケースは困るのではないでしょうか。

実際に住むのは(基本的には)”会ったことのない他人”なので、綺麗に使ってくれるのかそうでないのかを事前に知るのは難しいのですが、「入居希望者が現在住んでいる家を外から見ておく」だけでもかなり参考にする事ができます。

チェックするポイントは外からみて異常な状態になっていないか、だけです。
具体的には、郵便受けがチラシで溢れてパンクしてないか、ベランダや共用部に物(ゴミ)が溢れてないかが参考になると思います。

子供のおもちゃがベランダに少し置いてあるとかは全然問題ないんですが、いわゆるゴミ屋敷みたいな状態であれば、ほぼ間違いなくあなたの家に引越しても同じ状態になります

あまり神経質になりすぎると自分の家を他人に貸すのは難しいですが、自己防衛として今住んでいる家を外からちらっと見ておく程度はやっておいても良いと思います。

ただし、普通に住んでいても家は汚れていくものですので、極端に潔癖な方などは家を貸すという事自体に向いていない可能性がありますので再考してみましょう。

急な出費に備えよう

これはリフォームについての所でも触れましたが、家を貸している側には”設備”に関して修繕をする義務が発生します。

主にキッチン・お風呂・トイレ・洗面台・給湯器・屋根(雨漏り)などになります。

特にお風呂や屋根などは修理の費用が高額になる事もありますので、家賃収入をすべて使ってしまわずに予備資金として置いておくようにしておきましょう!

また、エアコンや温水洗浄便座(ウォシュレット)などは賃貸借契約書上、残置物という取り扱いにしておくと修繕の義務が発生しないのでおススメです。

設備トラブルには即時対応してあげられる資金準備をしておきましょう!

家賃収入がなくても大丈夫な生活を

入居者にも入居者の事情がありますので、こればっかりは貸主側からコントロールすることは不可能です。
退去されてしまうとリフォームの所でも触れた通り、家賃収入はもちろん無くなりますし、次の入居者を見つけるための費用が必要になります。

家賃収入がなくても維持できる生活をしておくのがベストですが難しい場合は、次の入居者が決まるまでの貯蓄をしておくというのが最低条件になります。

数10室以上の賃貸物件を経営している場合はリスクが分散されますが、一戸建てや分譲マンションを貸す人の多くは”貸している物件は1つ”だと思いますので、この点は注意しておきましょう。

たくさんの物件を所有している人以外は家賃収入を生活の軸にするのは危険です

退去時の修繕について

退去時の修繕は賃貸経営の中で最もトラブルになるケースが多い部分です。

国土交通省が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」というものを出していますので、家を貸しに出す際は「どこまでが入居者に原状回復請求できる範囲なのか」をしっかりと確認する事が必要です。

原状回復をめぐるトラブルとガイドラインに準拠して修繕費を請求する場合、万一入居者が支払わなかった場合に家賃保証会社が立替てくれるケースもあります。

会社や商品によって対象となるかどうかが異なるので注意しましょう!

ガイドラインの内容については全173ページもありますので詳細は別の記事で説明しますが、貸主の負担と判断される部分がかなり多いので注意しましょう。

下記に国土交通省のリンクを貼っておきますので、実際に家を貸すことを検討している方は必ず目を通しておきましょう!

まとめ

いかがだったでしょうか?

結局は貸す側にも義務があるので、発生する費用を支払う準備をしておくことや家賃保証会社に加入してもらっておくことが一番大切です。

家は大切な資産ですので、ちゃんと仕組みを理解した上で良いサービスを利用して、健全な賃貸経営を行ってもらえればと思います。

長くなりましたが最後までありがとうございました!

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